メガデス
メガデス(Megadeth、1982年 - 2002年,2004年-)は、アメリカのヘヴィメタル・ロックバンドで、スラッシュメタル四天王の一つに数えられる。
複雑なリフの絡み合いを特長としデイヴ・ムスティン自身"インテレクチュアル(知的な)・スラッシュ"と称し、他のスラッシュメタルとは一線を画していた。
初期のメガデスはギター兼ヴォーカルのデイヴ・ムステインとベースのデイヴィッド・エレフソン以外のメンバーは固定せず、アルバムごとにメンバーが入れ替わっている状態であった。
ちなみに「メガデス(Megadeath)」の元の意味は、核兵器の威力を表す、或いは同一の死因による死者数の単位で、1メガデスあたり100万人の殺傷力があるという。 バンド名から意図的にaを抜いたのは、死との関連性を薄めるためだとムステイン本人が語っている。 バンド名から一部の音楽ファンからはデスメタルと勘違いされる事がある。
マスコットキャラは人の骸骨のような生命体ヴィック・ラトルヘッド(Vic Rattlehead)。1stアルバム以来数多くのアルバムジャケットに登場している。
1982年、ラーズ・ウルリッヒらとの確執でメタリカ(Metallica)をクビになった、ギタリストのデイヴ・ムステインが、ベーシストのデイヴィッド・エレフソン(David Ellefson)と共に結成したのが始まりである。以後もこの二人が中核メンバーになる。
1984年末 コンバットレコード(Combat Records)と契約をし、1985年に、ギタリストクリス・ポーランド(Chris Poland)とドラマーガル・サミュエルソン(Gar Samuelson)をラインアップに加え1stアルバム『Killing Is My Business... And Business Is Good!』でデビューを果たす。ムステインの「元メタリカ」という肩書きも手伝い前評判は良かったものの、メンバー全員が麻薬中毒という状態で資金が底を尽いてしまい、極悪なサウンドプロダクションにせざるを得なかったため一般にはあまり高くは評価されなかった。しかし、メガデスの音楽性の最も大きな特徴である展開の複雑さと各バンドメンバーの演奏技術の高さを確認することができ、一部では話題となった。
1986年にはメジャーレーベルのキャピトルレコード(Capitol Records、日本では東芝EMI)に移籍、2ndアルバム『PEACE SELLS... BUT WHO'S BUYING?』を発表。前作に比べ音質は飛躍的に向上し、バンドの演奏もよりタイトに、楽曲はさらに洗練され、「スラッシュメタル四天王」としての地位を確固たるものにする。
1988年、既に解雇されていたクリスとガルの後任に、ギタリストジェフ・スコット・ヤング(Jeff Scott Young)とドラマーチャック・ビーラー(Chuck Behler)を加えて3rdアルバム『SO FAR SO GOOD...SO WHAT!』を発表。前作に比べ内容が比較的コマーシャルだとの批判も一部にあったが、攻撃的でスラッシーなリフが満載されたこのアルバムはバンドにとって初めてのプラチナムアルバムとなった。
1990年に4thアルバム『RUST IN PEACE』を発表。ギタリストのマーティ・フリードマンとドラマーのニック・メンザ(Nick Menza)が加入し、このラインナップで約10年間活動。アルバムの内容はより正統なヘヴィメタルに近付き、ムステインのアグレッシヴなプレイスタイルとフリードマンのメロディアスなプレイスタイルが見事に調和し以前のどの作品よりも洗練されたアルバムとなった。全米チャート初登場23位を記録したこのアルバムをもってメガデスはシーンを代表するバンドとなり、ファン層も一気に拡大する事になる。 1992年、5thアルバム『COUNTDOWN TO EXTINCTION』を発表。以前までの攻撃的なリフと複雑な曲展開を用いた手法とは一線を画し、より幅広い層に受け入れられるよう無駄なものを一切排除したシンプルな作品だった。これが大ヒットとなり、全米チャート初登場2位を記録。
1993年、この年の3月に予定していた武道館公演を含む4度目の来日公演が、麻薬問題でキャンセルとなる。当時のギタリストのマーティ・フリードマンは武道館公演が実現出来なかった事がメガデスのキャリアで唯一の心残りだと後に語っている。また、この武道館公演に合わせて日本では東芝EMIから"MEGABOX"という5枚組のBOXセットが発売されている。
1994年、さらにサウンドを変化させた6thアルバム『YOUTHANASIA』を発表。それまで特徴的だったムステインのシニカルで冷徹な視点が影を潜め、曲はより温かみのあるメロディアスなものに。デイブの麻薬中毒の再発によってツアー中断というアクシデントに見舞われたものの、前作の勢いを引き継ぎ全米チャート初登場4位を記録。
1997年に7thアルバム『CRYPTIC WRITINGS』を発表。前々作の製作中からこじれ始めていたメンバー間の仲がこの時期に一気に悪化し始め、アルバムもそのようなバンドの状況を反映してか今ひとつ焦点の定まらないものとなった。ポップな内容を大胆に導入し、シングル曲『Trust』は全米チャート1位を記録したが、アルバム自体は10位止まり。以前からのコアなファンの評価はあまり高くなかった。
1998年『CRYPTIC WRITINGS』に伴うツアー中にメンザが脱退、代わりにジミー・デグラッソ(Jimmy DeGrasso)が加入。
1999年には、8thアルバム『RISK』を発表。前作よりもさらにポップな音楽性となり、昔からのファンには一気に背を向けられる形となってしまった。一方で新しいファン層を開拓する事も出来ず、アルバムのセールズは全く振るわなかった。メンバーの不和も修復不可能なところまで深刻化してしまう。
2000年には、マーティ・フリードマンが脱退、代わりにアル・ピトレリ(Al Pitrelli)が加入。また、ベストアルバム『CAPITOL PUNISHMENT』を発表。
2001年、レコード会社をCapitolからSanctuary(日本ではビクターエンタテインメント)に移籍し、アルバム『THE WORLD NEEDS A HERO』を発表した。前評判のわりに内容は中途半端との批判が多く、商業的に成功したとはいえない。
2002年、『THE WORLD NEEDS A HERO』に伴うツアー中のライヴの模様を収めたライヴDVDと二枚組ライヴ・アルバムをリリース。しかし程なくしてデイヴ・ムスティンが腕の故障橈骨神経麻痺を理由に突如脱退、バンドは解散してしまう。……
(Wikipedia: メガデス)